こんにちわ!
元サブコン監督で今は元請けとして建築設備の現場監督として従事しているビルディングパパです。
この記事を読むことで、現場でやりかえが発生した時にどうすればスムーズに対応できるかが分かるようになります。
是非最後まで読んで参考にしてみて下さい!
現場で図面がおさまっていない時の対処法3ステップ
- 現状把握【何がどうおさまっていないのかを把握する】
- 最善策の検討【何をどうすべきかを判断する】
- 的確な指示【工程と安全を考慮して指示を出す】
基本的にはこの3ステップで解決、対処できます。
よく手順で原因の追及を1番最初にやる人が多いのではないでしょうか。しかし、現場では先に原因の追及を持してしまうと対応が遅れてしまい、致命傷になる可能性があります。
私個人的な意見としてこの手順で問題ないと思っています。それでは詳しくこの手順を解説していきます。
そもそもおさまっていない時とはどんな時か?
現場でおさまっていない時というのは多種多様です。
配管とダクトが干渉している、電気ラックに給水の立管が突き刺さっている壁スリーブが開口補強の鉄筋と干渉している等々。。。
色んな場面でおさまっていない時があるのが建設現場ではよくあります。原因は1つです。
施工図作成段階での検討不足。これしか基本的にはありません。
別の記事で施工図を描くときのポイントを解説していますのでぜひこちらも読んでみてください。
https://building-papa.com/creating-construction-drawings-for-building-equipment/
しかし、これは残念ながらミスを失くすことはできないと思っています。理由は、人が検討作成しているからです。スポーツと一緒でミスを100%なくすことは不可能に近いです。
ポイントはミスが起きたときにどう対処するかです。これが現場監督の腕の見せ所です。
できるだけ早く現状を把握し、できるだけ早く最善策を検討し判断して、できるだけ早く職人さんに指示を出す
これを一番に考えないと他業種の人や元請けにも迷惑がかかります。そのことを大前提に読み進めていただければと思います。
1.現状把握
まずは何がどうなっていておさまっていないのかを把握しなければ対処もなにもできません。
何と何が干渉しているのか?配管なのかダクトなのか、鉄骨なのか、ライトゲージなのか。
どう干渉しているのか?平面的なのか?レベルなのか?もしくはメンテスペース不足なのか?
どの程度干渉しているのか?5mmなのか?ドンピシャなのか?まずはこの確認をしましょう。
この把握を間違えると次の対応策の判断を間違えてしまいますので注意しましょう。
2.最善策の検討
次にどう対処をすれば良いかを考えていきます。
ここでのポイントは難しく考えないことです。これには考えるコツ、優先順位があります。
- 自分ところの範疇で解決できる方法を選択
- 対処に時間がかからないものを選択
- 対処に極力追加費用ががかからないもの選択
影響を最大限少なくするためには何をどうすべきかを考える必要があります。
建築には意匠上どうしても動かせないものがあります。扉や天井高さ、建築設備でいうとエアコンや制気口などの配置です。
これらは設計監理者と打ち合わせを行った上で決定する位置です。なかなか変えられません。
それよりも配管やダクトのルートを変えた方が影響がありません。
そういったことも踏まえて何が一番最善策なのかを考えていきます。
まずは自分のミスで他業種に影響が出ないことをまずは考えましょう。他業種を巻き込むと品質だけでなく工程や原価にも大きく影響してしまいます。現場を進めていく上、ミスで他の業者さんに影響を出してしまうと信用を損なうこともあります。
自分の会社内で解決できるものについては、その方法をまずは優先しましょう。ただし、どうしても難しい場合は指示書を出して他業種にお願いして変更してもらう。
そして次に対処に時間がかからない方法を選択します。干渉する部分だけ変更すれば解決出来そうであれば即決します。それが一番時間がかかりません。しかし、見映えがあまりよくない場合があります。
これでいいんです。
早いし、安いし、簡単ですし何の問題ありません。見映えを気にして枝の取り出しからやりかえるのはナンセンスです。
お金も時間もかかりますので無駄なやりかえはやめましょう。
そして最後は対処に極力追加費用ががかからないものを選択しましょう。
これは最後のフィルターです。わざわざ仕様を上げてやりかえる必要はありません。担当者のワガママやセンスだけでやろうとするとこのワナに陥る場合があります。
やったあとの追加増減の打ち合わせで、、
ということにならないように気を付けましょう。
既にやりかえたあとなのでやっぱりやめたは無理ですからね、、注意しましょう。
自分の下請けさんにはやりかえをお願いしなければなりませんが、自分たちのミスですので当然です。誠意を持って謝り、やりかえをお願いしましょう。
3.的確な指示
対処方法が決まれば職人さんに指示を出します。ここでのポイントは指示を出すタイミングと指示の出し方です。
指示を出すタイミングはいつなのか?
そう!今です!すぐに指示を出して下さい。
現場は検討中でもどんどん進んでいきます。早急に指示を出して職人さんに段取りしてもらいましょう。
場合によっては作業の段取り替えをすぐにでもしてもらわなければなりません。先を見て職人さんは段取りしていますから、早めにカミングアウトして対処してもらいましょう。
もう1つのポイントとして指示の出し方ですが、、
必ず紙で渡して下さい。
施工図を修正して渡すのが一番ですが、時間がなければ手書きでもOKです。
口だけの指示だとこう言った、あー言ったというふうに意思の疎通ができていなく新たな問題を引き起こしてしまいます。
図面おさまってなかったから、この内容で作業してください!と紙で指示を出しましょう。
こうすれば認識の違いもなくなりますし、職人さんはそれをエビデンスとして持っておけるので安心して作業が出来ます。またメリットとしては仮にやりかえをして、また別の問題が出てきた時には責任の所在がはっきりします
何かあれば必ず紙で指示を出すクセを身に付けましょう。
まとめ
以上がやりかえが出てしまった時の対処法になります。
- 現状把握
- 最善策の検討
- 的確な指示
人間ですので失敗や見落としは少なからずあります。大きな勘違いや失敗はゼロにすることができても、小さな干渉やミスは決してゼロにすることはできません。
逆に考えるとよくあることなので落ち込まなくていいということです。むしろ我々現場監督の仕事はミスをどうリカバリーできるかで、仕事ができるできないが判断できると思います。
僕も今まで数えきれないほど失敗しました。しかし、もちろんですが今では何の問題もなく竣工し、引き渡しをしてきています。
気づいたら早めに連絡・相談し、いち早く対応策を決定し、誠意を持って職人さんにお願いする。これに尽きると思います。そして、解決することで自分の心もほっとするし、次は気をつけようと思うようになります。
ここで、振り替えって原因の追及をすべきだと思ってます。
以上ぜひ参考にしてみてください。
そして、ゆくゆくは日本の縁の下の力持ち的な存在に、、
立派な現場監督になれるよう頑張っていきましょう。
それでは、また!
ご安全に!
お知らせ:ココナラで図面作成のお手伝いを始めました!!
ぜんりょうという名前で図面作成のお手伝いを始めました。
仕事内容として主に空調衛生設備工事の設計図、施工図、竣工図の作成のお手伝いさせて頂きます。
PS詳細図やプロット図、天伏図などサブコン現場管理で必要な図面作成を行います。また、建築図面の白図化や寸法記入作業、構造の3D入力など雑務も承ります。
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