『初心者現場監督向け』実行予算の仕組みを徹底解説!

こんにちわ!

元サブコン現場監督で今は元請けとして現場監督に従事しているビルディングパパです。

今回は原価管理について解説します。

建設業の現場管理は主に4つに区分されます。

安全管理、品質管理、工程管理、原価管理

その中でも初心者現場監督の大きな壁になるのが原価管理です。かなり高い壁に感じると思います。

この記事では原価管理で一番最初に扱う実行予算の構成について具体例を踏まえて解説します。

この記事を読むことで実行予算とは何かが分かり、今後現場代理人になった時の予算を組むときの参考になると思います。

ぜひ最後まで読んでみてください。

結論:実行予算は4つの項目で構成されています。

実行予算とは次の4つで構成されます。

  1. 機器代
  2. 材料代
  3. 人工代
  4. 現場経費

各工種のおいてこの4つが分かれば予算を組むことができます。

細かい項目はこの中から細分化されますが、初心者の方はひとまずこの4つを覚えておけば問題ありません。

会社や人によって考え方や手法は無数にあるかと思います。

初心者にとってまず、一つの考え方を知ることが必要ですのでここでは例として見てもらえればと思います。

それぞれの項目について具体的に解説していきましょう。

そもそも実行予算とは?

解説の前にそもそも実行予算とは何なのか?

それは一番最初に作る、原価管理の指標です。

簡単に言うと何にいくら払うかの予定を表したら予算表です。

工事契約の際に決めた受注金額を元に現場側で色んな業種から見積もりを取り、何にどれくらいかかるかを把握し、予算を組みます。

そして組んだ予算を元に、工事の進捗にあわせて収支が適切にできているかを管理します。

図面で例えると設計図(受注金額)から施工図(実行予算)を書くイメージです。

設計図だけでは工事は出来ませんよね?

予算も一緒です。

客先に出した見積もりだけでは予算管理できません。

現場に合わせて原価を把握し予算を組むこと。

これが原価管理をする上で、非常に大切です。

まずはこのことを理解しておきましょう。

①機器代

建築設備機器を撮影した写真

機械設備工事で一番金額が大きくなってくる傾向にあるのがこの機器代です。

空調機やファン、ポンプなどの大きな機器の金額がこの項目に入ります。設計図の機器リストを元にメーカー(代理店)に見積依頼をかけ金額を把握します。

注意するのが付属品などが抜けている場合があるのできちんと項目に入っているかを確認するようにしましょう。

具体的には防振機器や高調波対策機器などです。

②材料代

主に配管やダクト、継ぎ手やバルブ類になります。一般的には設計図を材料の代理店に確認してもらい直管の数量と金額を出してもらいます。

そこから、現場の規模に応じてかけ率をかけてある程度の金額を決めます。

更に全体工程を考慮し、ロスがでそうかどうかを判断します。あくまで一例ですが、そうやって材料代を決めて予算に組み込みます。

③工事費

作業にかかる手間賃になります。いわゆる作業員さんに作業してもらう費用になります。

請け負いでお願いすることが多く、協力会社さんは建物規模と工程を元に費用を算出します。私の経験上、建物規模が大きくかつ工期が短い現場だと比較的割高になります。

1日に作業する人が多くなるのですが、思った以上に生産性が伸びず手間ばかりかかってしまうからです。

初めに取り決めをしておかないと追加が高額になることが多くあるので注意が必要です。

④経費

最後に現場経費です。、

現場事務所の備品のリース代や消耗品、会議費になります。私の場合、作業に使う高所作業車や仮設材もこの項目に入れます。全て網羅するのは難しく、細かい費用には抜け漏れが必ず出てきます。

予備費という項目を作っておいて、予算を見ておきましょう。自分が思っている以上に金額が多くなることが多々あります。

いつからいつまでリース品を借りるのか、消耗品にどれくらい金額がかかるのかを見込んで予算に組み入れます。

まとめ

 

現場初心者の方はなかなか予算について教わることが少ないかもしれません。安全書類や工事の技術的なこと、材料のこと、覚えることが他にも山ほどあるからです。

しかし、いつかは通る道です。材料や機器類などを手配するときに、、

初心者現場監督
この機械っていくらぐらいするんだろう?
初心者現場監督
この継ぎ手全部頼むといくらくらいかかるのかしら?

工事はボランティアでやっているわけではなく、お金を稼ぐためにやっています。

技術を売っています。

継ぎ手1つを減らすこと、職人さんの手間がかからない図面や工程を書くこと。

そこをまずは意識して日々仕事に取り組んで見てください。原価管理の楽しさが少しずつ分かってくると思います。

個人的には、現場監督の仕事で一番面白いと思ってしまいます。自分の財布では到底扱えない金額を動かせるからです。

毛嫌いせずに、是非初心者の方はまずは興味本位でいいと思いますので、挑戦してみてください。

それでは、また!

ご安全に!